平等≠公平

何でもかんでも平等にという傾向があるのが今の日本。戦後民主主義=誰でも平等=公平、という図式なのかもしれませんが。もちろん誰でも当然の権利を平等に受けられることは大事なことで否定はしません。ただ、資本主義であることも確かで。

  • やれ誰々が年金を払っていなかったなどと、非常に「浅い」部分で我々の血税を使ってくれている昨今の政治ですが、そんな政治の世界にも冒頭の件をかいま見ることができます。
  • 以前、ここでも書いたReward for Achievementsに関連してます。
  • 年金、健康保険、税金をはじめ納入額が所得に応じて変動するものはいろいろあります。それはそれでいいのですが、たとえばOOO円納税したという国に対するcontributionあるいはachievementに対して、あなたが受け取るreward(見返り)はとても公平とは言えないものではないですか?
  • 高額納税者番付に載る一部の人が年に一回、リストに名前が載るくらいの違いで、あとはすべて平等(?)です。これは私には公平には見えません。
  • 高収入を得る人々はそれだけ他の人より苦労して、がんばってそこまでたどり着いた人たちです。その結果、国・地方自治体の制度に応じて人より多い納税をしているわけです。ところが国・地方自治体から受けるサービスにはなんらpremiumもない他の人と同じものです。
  • たとえば市役所に何か書類をもらいに行っても他の人と全く差はありません。何かを国・地方自治体にお願いしても全員すべて同じ扱いを受けるでしょう?あなたは高額納税者だから優先的に事案の検討にあたります、なんて事はありません。
  • 見方によってはこれはachievmentにたいしてrewardが全く比例していない不平等なものに私には見えます。だから人々の納税に対する嫌悪感がますます強くなるんです、だと私は思います。
  • ちょっと考えればこの辺はいくらでも工夫できると思うんですけどね。民間にはそんな例はごろごろしてます。いろいろなカード類の色分け(普通・ゴールド・プラチナなど)とそれに伴うpremium serviceなどがいい例です。人々がrewardを感じるのは何もお金だけではありませんからね。さりげなく自分のstatusを演出してくれるものにもそれだけの価値を見ています。
  • そしてこれらは企業でも全く同じ事が言えます。日本の会社に比べ外資の方が多少、公平感が強いということは以前にも言ったとおりです。いやむしろ日系・外資と言うよりも、社内でそれらの機構・制度を作成・維持する人たちの考え方に大きく左右されるでしょう。